ヘルパンギーナ

溶連菌、プール熱、と来て、さらにヘルパンギーナも流行りはじめました。のどの炎症で熱の出る病気3役そろいぶみ、という感じですね。

ヘルパンギーナは、溶連菌のように抗生物質をきちんと飲まなければならないわけでもなく、プール熱のように高熱が長く続くわけでもなく、わりに単純な病気です。さまざまなタイプの夏かぜの症状をもたらす「エンテロウイルス」というウイルスの仲間によって起きます。エンテロウイルスは種類が非常に多く、そのいくつもがヘルパンギーナの症状を起こすので、ヘルパンギーナには何回もなりますし、ワンシーズンに2回かかる人も、さほどめずらしくはありません。

どちらかといえば小さい子に多い病気ですが、小学生もしばしばかかり、学校でも流行します。成人はめったにかかりませんが、ときにはなる人もいるようです。

潜伏期間は2〜5日と言われ、突然高熱が出る、というかたちで発症するのがふつうです。熱は38〜39℃以上と高く、上がったり下がったりしながら2〜3日続くのが一般的です。のどの奥に口内炎のような水疱ができて、かなり痛がります。しかし、症状が典型的でない場合も多く、熱が1日で下がってしまったり、のどはさほど痛がらなかったり、という子どももいます。

熱が出るのも急なら治るのも急で、すっと熱が下がって終わりになります。のどの刺激で咳が出ることもありますが、たいていは熱とのどの痛みだけで終わります。肺炎などをひきおこすことはまずありません。

ただ、エンテロウイルスの仲間は、まれに「無菌性髄膜炎」(ウイルス性の髄膜炎)をひきおこす場合があります。これは「細菌性髄膜炎」とは違い、重症になったり後遺症を残したりすることはほとんどありませんが、検査・治療は必要です。高熱が続き、ひどい頭痛がして何度も吐く、というときは、受診してください。

2006.6